建物を建てる際には、外周を取り囲むように足場を組立て、この足場を利用して建物外周の躯体工事や外装工事などを行います。足場は、地盤や基礎構造物の上、あるいは既に構築した下層階部分の躯体上に設置するものが一般的です。建物が高層になると時には所定階層分だけ環状に足場を設け、構築済みの躯体に支持させることで外装工事の進捗に合わせて迫り上げながら使用する、「連層足場」を使用する場合もあります。
連層足場は高層建物の構築で用いられるタワークレーンで足場をスライド上昇できるよう、複数の足場ユニットを水平方向に連結し、外装工事の進捗に合わせて前記タワークレーンにより足場を上方へ移動させるステップと、躯体の構築後、タワークレーンを解体するとともに、屋上に分割可能な移動式の揚重装置を設置するステップ、最上層部にて外装工事を終了した後、揚重装置により前記足場ユニットを下方へ移動させるステップがあります。
この工法により連層足場を上方へ移動させる際にはタワークレーンが必要ですが、外装工事を終了した後に足場ユニットを下方へ移動させる際にはタワークレーンを用いることなく揚重装置を用いれば済むため、外装工事の終了および連層足場の下方への移動を待つことなくタワークレーンの解体作業を開始することが可能です。また、外装工事終了後に足場ユニットを下方へ移動させる作業も揚重装置により容易に行うことができ、揚重装置は分割可能な移動式であるため、足場ユニット間の移動が容易であるとともに、分割した部材を本設のエレベータなどで運搬できるため、設置・撤去作業も容易です。
揚重装置により下方へ移動させた前記足場ユニットは、地上に設置した移動式クレーンによって移動させた後に解体することも可能です。このようにすれば、足場ユニットの解体作業期間にわたって建物の外周を作業エリアとする必要がないため、建物の入口が閉鎖されて内装作業など他の作業が行えないような状態が継続することを防止でき、建物周辺の外溝工事も早期に開始できるため、工程の短縮を図ることが可能です。
鹿島建設(株) 豊橋駅前再開発工事
南面連層足場組立中
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南面連層足場組立中
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南面連層足場組立中
鹿島建設(株) 豊橋駅前再開発工事
南面連層足場組立中
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南面連層足場組立中
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南面連層足場組立中
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南面連層足場解体中
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南面連層足場組立中